建設業許可の申請や決算変更届で、
必ずついて回るのが 「財務諸表」 です。
「税理士さんが作った決算書をそのまま出せばいいんじゃないの?」
と思われがちですが、実はそう簡単ではありません。
建設業許可には 専用の財務諸表の様式 があり、
税務申告書とは少し書き方が異なります。
この記事では、
建設業許可の財務諸表の書き方をまとめました。
建設業許可で提出する財務諸表はこの3つ
建設業許可で必要になる財務諸表は、次の3つです。
- 貸借対照表(B/S)
- 損益計算書(P/L)
- 完成工事原価報告書(建設業特有の書類)
法人・個人で様式は少し異なりますが、
どちらも「数字の整合性」が非常に重要です。
税務申告書と数字が一致していること
建設業許可の審査で一番よく見られるのは、
税務署に提出した決算書と数字が一致しているかどうか です。
- 売上
- 利益
- 資産
- 負債
- 純資産
どれか一つでも異なっていると、
「数字が合っていません」と差し戻しになります。
貸借対照表(B/S)の書き方のポイント
貸借対照表は、言ってみれば会社の『健康状態』を表す書類です。
①:資産・負債・純資産の区分を正しく
建設業許可の様式は、一般的な決算書よりも項目が細かくなっています。
たとえば…
- 現金預金
- 売掛金
- 未成工事支出金
- 車両・工具
- 買掛金
- 未成工事受入金
- 資本金
- 利益剰余金
など、建設業ならではの項目もあります。
②:「未成工事支出金」「未成工事受入金」
「未成工事支出金」「未成工事受入金」とは
工事がまだ終わっていない場合に使う科目です。
- 工事にかかった費用 → 未成工事支出金
- 先にもらったお金 → 未成工事受入金
上記2つが正しく処理されていないと、審査で必ず指摘されます。
③:純資産は500万円要件の判断材料
一般建設業では、
純資産(自己資本)が500万円以上あるか が重要です。
損益計算書(P/L)の書き方のポイント
損益計算書は、1年間の『成績表』のようなものです。
①売上は「完成工事高」で書く
建設業では、工事が終わったタイミングで売上になります。
工事がまだ終わっていない場合は、売上に入れません。
②原価は「完成工事原価」
材料費・外注費・労務費など、工事に直接かかった費用をまとめます。
③営業外収益・費用も忘れずに
- 雑収入
- 受取利息
- 支払利息
なども記載します。
完成工事原価報告書の書き方
建設業許可では、
完成工事原価報告書 の提出が必要です。
これは、「完成した工事にどれだけ原価がかかったか」
をまとめた書類です。
記載する内容は…
- 材料費
- 労務費
- 外注費
- 経費
- その他の原価
税務申告書の「製造原価報告書」と似ていますが、
建設業許可用は項目が少し異なるので注意が必要です。
財務諸表でよくある不備
❌ 税務申告書と数字が違う
❌ 未成工事の処理が誤っている
❌ 純資産がマイナス
❌ 古い様式を使っている
【まとめ】財務諸表は「正確さ」が大切
- 建設業許可には専用の財務諸表が必要
- 税務申告書と数字を一致させる
- 未成工事の処理が重要
- 完成工事高・完成工事原価を正しく記載
- 純資産は500万円要件の判断材料
数字が並んでいると難しく見えますが、
ルールさえ押さえていれば、決して難しい書類ではありません。

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